僕が死ぬまでに書き残しておきたいこと

諸行無常、日々ふと思ったこと、後世に残しておきたいことを不定期に綴ります。

思考は現実化する、だから不安も現実化する

ずいぶん前に「思考は現実化する」という本を読んだ。

 

ベストセラーなので、多くの人が手にとって読んだことだろう。

 

そういえば、禅や瞑想、心理学や宇宙論なども、表現は違えど、とても広い分野に渡って実に似通ったことを言っていることに気付く。

 

とある書籍によると、今、見ている現実は、思考そのものが作っている「現実のようなもの」を見て錯覚しているとあった。

 

まだ実際に起きてもいないことに対し、常にそれを不安に思っていると、いつかそれは現実に起きてしまう。

 

正確に言うと、思考が、今起きたことを過去に思っていた数々の不安に重ねただけで、やはり不安は的中したと思い込み、さらに不安は増し、不安が不安を呼ぶ負のスパイラルに入っていく。

 

先のことが不安で仕方がない・・・という人は、今を生きていない。まだ起きてもいない将来のことに今を奪われてしまっているのである。

 

例えば、不安を感じることなく、常に今を生きている人は、今、目の前で起きていることを見ているだけなので、それに対処すればいいだけだ。古くから仏教の教えにもある、とてもシンプルな生き方だ。

 

とはいえ、現代社会では不安を抱えず生きていくのはなかなか大変だろう。(大変だという思考自体が現実を大変にしているとも言える)

 

しかし、何が起きてもおかしくはない世の中、心配ばかりしていても仕方がない。やがてこの命もこの世のものも全て無になる運命であり、それは誰一人として避けることはできない。

ならば、全てをプラスに思考し、全ての出来事を良い思考で見れば、現実は良い現実となる。簡単なことだと思う。

 

この「簡単なことだ」という思考が、現実をプラスにすることをさらに簡単にしてくれる。そこに正のスパイラルが生まれる。(ここで、そんな簡単にできるわけない、と思った瞬間に簡単ではなくなるだけのことだ)

 

もう一つ付け加えると、この思考は、人間の器の大きさにも密接にも関係する。器の大きな人は、どんな物事にも動揺も心配もしない。そういう人の思考もまた全てプラスなのだ。

 

この思考は、釈迦の有名な言葉にもしっくりくる。

 

「未来はなるようにしかならない。過去をおうな、未来を願うな、過去はすでに捨てられた、未来はまだやってこない。だから現在の事柄を現在においてよく観察し、揺らぐことなく、動じることなく、よく見極めて実践すべし。ただ今日なすべきことを熱心になせ。」